今季初完封!西勇輝選手が魅せた「打たせて取る」の理想形。
こんばんは、グラブです。ドラゴンズファンです。
昨日の接戦ムードから一転、各地で「エース」が炎上した7月19日。先発投手が序盤から打ち込まれる一方的な試合展開が並ぶと、それに倣うかのように中日ドラゴンズも大野選手が4回・11失点の大炎上。大敗を喫してカード負け越しが決まってしまいました。
そんな中、首位を走る福岡ソフトバンクホークスを2試合連続で無得点に封じ込め、後半戦開始とともに絶好調のチームがあります。現在パ・リーグ最下位のオリックス・バファローズです。
最下位脱出の鍵を握る「エース」の復活。
オリックス・バファローズの「2大エース」と言えば、金子千尋選手と西勇輝選手。2年前に福岡ソフトバンクホークスと首位を争った時から、チームの看板投手としてローテーションを支えてきました。
しかし、今シーズンはこの両エースが序盤から不調。
昨年から怪我に悩まされ本調子に戻らない金子選手と、本来の「打たせて取る」ピッチングがなかなか出来ない西選手。シーズン序盤から共に防御率は4点台。打撃陣の不振も重なって、チームは現在最下位。昨年に続いて苦しいシーズンとなっています。
交流戦も12球団中最下位の成績に終わり、このまま終わってしまうのか…と思っていましたが、交流戦終了後の勝敗はここまで「8勝9敗」とほぼ5割。特に西選手が好調で、交流戦終了後はここまで負けなし。昨日の福岡ソフトバンクホークス戦での完封勝利で、自身の連勝を「4」に伸ばしました。
金子選手は腰痛で降板するなど万全ではありませんが、ここに来てエースが復活。後半戦からの巻き返しに期待ができるムードが漂ってきています。
116球での完封は「打たせて取る」の理想形。
昨日の西選手の投球は、ほぼ完璧の内容でした。許したヒットは僅かに4本、四球は0でデッドボール1つのみと、コントロールが売りの本来の投球が戻ってきました。
何より注目したいのが、強力な福岡ソフトバンクホークスに対して「116球 (1イニングあたり約13球)」で完封したということ。全体的にストライク先行の強気のピッチングでありながら、相手にボールを捉えさせない「打たせて取る」スタイルの理想形。若月選手の強気なリードも光りました。
捉えたか?と思う打球は、外野の正面に飛ぶライナーに。振り抜いても「当てただけ」と変わらない打球になってしまう左右に曲がる変化球。コーナーを鋭く突いたピッチングで凡打の山を築きます。
特にこの日は「チェンジアップ」を効果的に使用。外角低めにズバッと決まるストレート・スライダーを見せられた後に、同じコースに投げられるチェンジアップにタイミングを合わせるのは至難の業です。また、このチェンジアップを決め球として選ぶタイミングも絶妙でした。
西選手は7月5日にも福岡ソフトバンクホークス戦に先発し(その試合も今日と同じく武田翔太選手との投げ合いだったのですが)、その日は「8回・135球」という熱投。変化球を多投するタイプの西選手にとって、この球数はかなり苦しいものがあったと思います。今回の投球は、その時の反省が活かされているような感覚も受けました。
西勇輝選手のパワプロステータスは?
今シーズン序盤の成績を受けて、西選手のパワプロ2016(Ver1.03)は下記のような非常に辛い査定を受けており、なんとコントロールについては「D」判定。しかも「C」寄りではなく50台前半の数値になっています。
コントロールがとにかく乱れていた3〜4月の内容が響き、与四球も36個とリーグワースト6位の数字のため「四球」が付いてしまっているのも仕方ありません。
しかし、ここ最近5試合の成績は、打者145人に対して四球は僅かに8個のみ。
失点も4点と非常に少なく、(繰り返しにはなりますが)交流戦明け4連勝。下記のパワプロ2014(Ver.1.02)査定時のような、西選手が帰ってきています。むしろ、最近の試合では決め球になることも少なくない「シュート」を加えても良いと思います。
それにしても、今日の大野選手は打たれ過ぎでしたね。前回も1年目投手との対戦で敗北しているので、調子そのものから心配になるような投球でした。
早めにこのトンネルを抜けてくれると良いのですが…。