2016年シーズンも残り約30試合。新人王に輝くのは誰だ!?
こんにちは、グラブです。ドラゴンズファンです。
2016年のプロ野球も残り約30試合。開幕前は長いように感じたシーズンも残すところ約4分の1程度、いよいよ終盤戦に突入します。
例年以上の高い注目が集まっていた2015年のドラフト会議。期待の新人選手が多く入団し、どの選手が「新人王」の栄冠を掴むのかについて、シーズン前から様々な議論が行われてきました。
このブログでも交流戦終了時点での成績を基に新人王について取り上げていますが、果たして現時点ではどうなのか。改めて調べてみました。
▼新人王の資格を持つ選手とは?
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・海外のプロ野球リーグに参加した経験がない
・初めて支配下登録を受けてから5年以内
・前年までの出場が ⇒ 30イニング以内(投手) / 60打席以内(野手)
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選手生活の中で、獲得のチャンスは1度きり。90年以上に及ぶプロ野球の歴史の中では、過去にプロ入り2年目以上の選手が新人王を獲得した事もあります(セ・パ合わせて22回)が、ほとんどの場合において「プロ入り1年目」の、いわゆるルーキーと呼ばれる選手が選出されています。
セ・リーグの新人王候補はズバリ、髙山俊選手!
交流戦終了時点では「髙山選手(阪神)・今永選手(横浜)」による一騎打ちが繰り広げられていたセ・リーグの新人王争い。交流戦明けからは岡田選手(広島)・戸柱選手(横浜)などの活躍も目立つようになり、順位争い同様に混戦ムードが漂っていました。
しかし、8月22日終了時点で(完全に個人の見解ですが)新人王候補は3人に絞られてきており、中でも阪神タイガースのレフトとしてレギュラーに定着している髙山俊選手が頭一つ抜け出しています。
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阪神・(外)髙山 俊 :107試合(412打席) / 打率.268 / 本塁打4 / 出塁率.302
横浜・(投)今永 昇太 :17試合(104イニング) / 防御率2.94 / 6勝8敗
広島・(投)岡田 明丈 :14試合(79 1/3イニング) / 防御率3.40 / 3勝3敗
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基本となる数値だけを見ると髙山選手が決して突出して良い数字ではないのですが、1年目ながら100安打以上(現時点で104安打)を記録していることや、得点圏打率.372(現時点でリーグ3位)という勝負強さは評価点。他の1年目打者、2年目以上の新人王有資格者と比較しても大きな強みです。
今永選手の防御率2.94という数字はリーグ6位の好成績ですが、投球回が規定回に乗っていないため暫定順位。また、2015年にはパ・リーグで有原航平選手が防御率4.79という成績ながら新人王を受賞していますが、8勝6敗と勝ち越しての受賞。新人王の歴史を30年以上さかのぼっても、先発起用の選手が負け越して受賞したというケースは僅かに2回のみなので、苦しいのではないでしょうか。
広島東洋カープの岡田選手も健闘しましたが、上位2名には及ばず。セ・リーグの新人王争いはシーズン前から多くの方が言われていた通り、共に「大学No.1」と言われた髙山選手・今永選手の一騎打ちとなりました。
パ・リーグの新人王候補は、3年目・高梨裕稔選手?
2015年の甲子園でスターとなった選手が多く入団したパ・リーグですが、球団によって1年目選手の起用方針に大きな違いがありました。
Aクラスに顔を並べる強豪チームほど1年目選手の起用に消極的。特に、高卒選手ばかりを指名して話題となった福岡ソフトバンクホークスは、2015年のドラフトで獲得した選手を現時点で1人として1軍に昇格させていません。
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楽天・(内)茂木 栄五郎 :83試合(334打席) / 打率.271 / 本塁打1 / 出塁率.320
ハム・(投)加藤 貴之 :25試合(63 1/3イニング) / 防御率2.84 / 5勝1敗
オリ・(外)吉田 正尚 :30試合(114打席) / 打率.283 / 本塁打1 / 出塁率.333
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こちらもセ・リーグ同様に3人まで候補は絞られ、引き続き茂木選手が有力。ルーキーながらチームの打撃陣の中軸として活躍しています。 そして、次点で加藤貴之選手。7月以降は負けなしの4連勝。特に福岡ソフトバンクホークスとの相性が良く、チームの追い上げに貢献しています。
しかし、茂木選手はシーズン途中での怪我での離脱が響き、加藤選手はシーズン序盤での登板機会の少なさが影響し、パ・リーグは1年目選手の新人王獲得は難しいかもしれません。
ズバリ、今シーズンのパ・リーグの新人王候補は北海道日本ハムファイターズの高梨裕稔選手ではないかと予想しています。
高梨選手は、2013年のドラフト4位で北海道日本ハムファイターズに入団。今年でプロ入り3年目を迎えます。2014年は登板機会なし、2015年は僅か「2試合:7 1/3イニング」の登板に終わり、推定年俸は770万円。しかし、今シーズンは序盤から中継ぎとして起用され登板回数を増やし、6月からは先発に転向。シーズン後半からはリーグ屈指の「鷹キラー」となり、対ソフトバンクホークス戦では3勝0敗と絶好調です。
▼高梨裕稔選手 / 8月22日時点の成績
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32試合(81 2/3) / 防御率1.65 / 7勝2敗 / 被安打率.172 / 奪三振65
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規定回数には到達していませんが、先発に転向して以降は負けなしの6連勝。8月13日の東北楽天イーグルス戦では完封勝利も記録しています。被安打率も非常に低く、安定した成績。現在の北海道日本ハムファイターズの快進撃を支える1人に成長しています。3年目の選手が新人王を受賞したのは2009年の松本哲也選手以降ありませんが(歴代では6回)、この成績なら期待できるのではないでしょうか。
1年目ルーキーの受賞になるのか、それとも3年目・高梨選手がその前に立ちはだかるのか。パ・リーグの新人王争いは、まだまだ勝負の行方がわかりません。
2016年の「ドラフト1位」は活躍したか?
高橋純平選手の3球団競合を初め、多くの注目選手が入団した2015年のドラフト会議。セ・リーグでは阪神タイガースが1位指名を行った髙山俊選手が期待通り(ファンの方からすると物足りないかもしれませんが)の活躍を見せていますが、パ・リーグの新人王候補である茂木栄五郎選手は東北楽天ゴールデンイーグルスの3位指名。
必ずしもドラフト1位の選手が活躍するというわけではないですが…各球団の「ドラフト1位・12人」はどのような成績を残しているのか、8月22日終了時点の成績をもとに確認してみます。
▼ドラフト1位選手の成績 / 8月22日終了時点
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広島・(投)岡田 明丈 :14試合(79 1/3イニング) / 防御率3.40 / 3勝3敗
巨人・(投)桜井 俊貴 :1試合(4 1/3イニング) / 防御率8.31 / 0勝1敗
横浜・(投)今永 昇太 :17試合(104イニング) / 防御率2.94 / 6勝8敗
阪神・(外)髙山 俊 :107試合(412打席) / 打率.268 / 本塁打4 / 出塁率.302
ヤク・(投)原 樹理 :13試合(67イニング) / 防御率5.91 / 2勝8敗
中日・(投)小笠原 慎之介:10試合(40 2/3イニング) / 防御率4.20 / 0勝5敗
福岡・(投)髙橋 純平 :一軍登板なし
ハム・(投)上原 健太 :一軍登板なし
千葉・(内)平沢 大河 :17試合(41打席) / 打率.171 / 本塁打0 / 出塁率.256
楽天・(外)オコエ 瑠偉 :51試合(130打席) / 打率.185 / 本塁打1 / 出塁率.233
西武・(投)多和田 真三郎:13試合(67イニング) / 防御率4.84 / 4勝5敗
オリ・(外)吉田 正尚 :30試合(114打席) / 打率.283 / 本塁打1 / 出塁率.333
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3球団競合となり注目されていた髙橋純平選手(福岡)が現時点で1軍登録がない事をはじめ、小笠原慎之介選手(中日)・平沢大河選手(千葉)・オコエ瑠偉(楽天)といった2015年の甲子園でスターとなった選手も苦しいシーズンが続いています。
全体的に大学生・社会人からプロ入りした選手が活躍。高卒から活躍する事がいかに難しいかというのを再認識させられたシーズンであったようにも思います。しかし、高卒ルーキーの面々も後半から徐々に調子を伸ばしているので、2年目からの活躍に期待したいです。
まだまだ暑い日が続きますが、気が付けばセミの声も聞こえなくなりました。終わりが近づくのは寂しいですが、今シーズンは順位・タイトル争いにまだまだ動きがありそうな混戦模様。山田選手・大谷選手に期待される大記録からも目が離せません。
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