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【ドラゴンズファン】谷繁監督の解任は、暗黒時代の幕開けか?

 

こんばんは、グラブです。ドラゴンズファンです。

今回はドラゴンズファンとして書かずにはいられない「谷繁監督の解任」と、そこから次々と明らかになっている中日ドラゴンズの深い闇(?)に関する様々な情報について整理してみます。

 

8月9日、谷繁監督が「事実上の解任」

ドラゴンズファンのみならず、球界全体に大きな衝撃が走ることとなったこの事件。谷繁監督自身も当日の午前中に言い渡されたようで、当事者に取っても突然の出来事だったようです。まさに青天の霹靂。

 

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2016年は球団創設80周年のメモリアルイヤー。しかし、8月9日時点で、中日ドラゴンズは48年ぶりの8カード連続負け越し(8月11日時点で9カード連続負け越しに更新)で、借金は「15」まで膨らんでいました。シーズン序盤に首位争いを繰り広げていた面影はなく、チーム全体に暗いムードが立ち込めています。

 

佐々木球団社長は谷繁監督の解任理由を聞かれると「後半戦に入ってファンからの強烈なメッセージが毎日寄せられて、ファンの忍耐もこれが限界かなと思わざるを得なかった」と語り、(ファンへの責任転嫁?とも取られる発言ではありますが)今回の解任(休養)はファン目線に立ったものであると主張。

 

・球団の歴代監督史上最速の200敗

・球団史上ワーストの4年連続Bクラス

・球団史上ワーストの同監督3年連続Bクラス

・球団ワースト記録の月間20敗

・48年ぶりの8カード連続負け越し

 

これらは全て谷繁監督が残した記録です。会見で「未来のドラゴンズが強くなるためにどうしたらいいかを全身全霊考えてやってきた」と語った谷繁監督ですが、成績は振るわず、不可解な起用も多くでファンの心も離れ気味。僕自身としても谷繁監督体制では上手くいかない(勝てない)と感じていました。しかし、4年契約ということもあり、残りの時間で若手の育成に注力して欲しいと思っていました。

 

▼48年前:1968年の中日ドラゴンズ

1967年はセ・リーグ2位でシーズンを終え、優勝を目指して臨んだ1968年。投手を補強し、万全と思われましたが…主力選手が悉く戦線離脱。これにより連敗が続き、杉下監督が80日という短命で休養。後任には本多代理監督が指揮を執るも成績は振るわずリーグ最下位。球団創設以来初めての「全球団に負け越し」も記録しました。

 

解任事件をきっかけに続々と明らかになる、チームの「闇」。

今回の解任劇が大きな話題となっている理由の1つに、この突然の発表会見をきっかけに、中日ドラゴンズが抱える数々の「闇」が明らかになってきたことがあげられます。メディアから発表される衝撃の内容。真相がわからないものも幾つかありますが、現在の中日ドラゴンズは、バックグラウンドの部分にも大きな課題を抱え、泥沼化していたのです。

 

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(左)佐々木球団社長 / (中)落合GM / (右)白井オーナー 

 

①谷繁監督は「4年契約」ではなかった!

谷繁監督が監督に就任する当初は、4年間の複数年契約であると発表されていました。若手の育成を中心に長期的なチーム再建を託されていたように見えましたが、実際は1年単位での更新契約であったことが、今回明らかになりました。

佐々木球団社長は「4年やってほしいという期待値」だったと説明しましたが…なぜ黙っている必要があったのか。フロント陣営に対するファンの不信感を増幅させることとなりました。

 

②谷繁監督と落合GMは2016年の1月以降会話をしていない?

落合GMと谷繁監督では「ドラフト」に関する考え方が大きく違うということは、予てから報道されていました。長期での育成を重要視し【高卒選手】の採用に積極的な谷繁監督に対して、落合GMはとにかく【即戦力】重視。その他のことにおいても考え方が異なる2者はお互いを信用していなかったようで、最後に会話をしたのは今年の1月だったという報道がありました。

落合GMが周囲に「オレなら今の戦力で優勝させている」と語っていたという噂もあり、そもそも谷繁監督を外したかったのかもしれません。GMと監督の仲が悪いチームでは、選手もやりづらいですよね…。

 

③谷繁監督は「編成」に口出しができない?

落合GMに絶対的な信頼を置いている白井球団オーナーは、チームの編成(新戦力の補強や一軍/二軍の昇降格など)については落合GMの意見を重視。ここで谷繁監督の意見は反映されていなかったとされています。

谷繁監督自身もドラフト会議について「下位指名になると、全然意見を言わせてもらえなかった」と周囲にこぼしていたようです。しかし、近年のドラフトで獲得した選手はなかなか活躍できておらず…両者の溝はますます深まったと思われます。

 

④平田選手に責任転嫁をするオーナー。

先日、平田選手がビシエド選手に対して投げかけられた心ないヤジに対して激怒するという事件がありましたが、白井オーナーはこの事件がきっかけで来場者が激減、チームが「ファンに見放されかかった」と説明。

この「ヤジ騒動」が発生したのは7月23日ですが、これがきっかけで観客動員数が減ったのかというと、夏休みにしては少ないということかもしれませんが、それまでと比較してもあまり変わりません。最下位というチームの状況を考えれば仕方がないことだと思います。むしろ、キャプテンとしてチームメイトを守る行動をしたと個人的には思いますが…これをオーナーが選手の責任とするのはいかがなものでしょうか。

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⑤次々とフロント/コーチ陣営が去っていく?選手も…。

谷繁監督の会見時に、佐々木社長は「段階的に」として来年1月で契約が切れる落合GMを含めて、フロント幹部が責任を取ることも示唆。2017年シーズンに備えるにあたって大幅な人事改革が行われる可能性が有ります。

また、白井オーナーが責任転嫁の先として名前を挙げた平田選手や、フロント陣との関係性があまり良くないと言われている大島選手が今季FA権を獲得します。現在のチーム状況では、主力選手の流出の可能性はかなり高いと思います。単年契約の助っ人も、他チームへの移籍・帰国ということがあるかもしれません。

平田選手・大島選手については西山球団代表自ら「必至で食い止める」と話していますが…。

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⑥球団収入を中日新聞社が搾取している?

2014年に中央調査社が発表したデータでは、12球団中4番目にファン数が多いと言われる中日ドラゴンズ。しかし、球団収入はファン数5位の福岡ソフトバンクホークスに2倍以上の差をつけられています。このような状況から、球団人気と比較して収入が少ないのは中日新聞社が搾取しているから?という噂も出てきています。

収入が少なくては、経費・年俸削減の動きは今後も続いていく可能性が高そうです。苦しいチーム状況にもかかわらず、選手の待遇が上がっていくイメージがないままでは、既存選手のモチベーションも上がりませんし、新しい選手にも「入団したい」と思ってはもらえません。

 

⑦苛立つファン。新人事は決まるのか。

8月10日の球団関係者の話として「(8月9日は)電話の本数がいつも以上に多かった。『谷繁監督を辞めさせて、何で落合GMを辞めさせないのか』が圧倒的多数。逆に『森ヘッドコーチでなく落合GMに監督代行を任せろ』という少数意見もあった」と、スポーツ報知が発表しています。谷繁監督の解任が「ファン目線」ということであれば、落合GMの解任も早々に…と言いたいところですが、どうなるのでしょうか。

また、解任は決してゴールではなく、次の人事が決まらなければ(それを誰が決めるのかも問題ですが)、チームは生まれ変われません。

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⑧結局、落合GM頼み?

8月9日の会見では「監督人事は白井オーナーと私と西山球団代表で決定する」と話していた佐々木球団社長ですが、改めて8月11日に監督人事の進展について問われると「私は専門家じゃない。素人なので分かりません」と落合GMの提案を全面的に受け入れる方針を示唆しています。

それまで1度も一軍の試合を現場で観戦することのなかった落合GMが8月10日・11日と連続して現場観戦。一部では谷繁監督が退任したから見に来るようになったという意見も。

実際のところはわかりませんが、谷繁監督の辞任によってますます落合GMの権限が増しているように感じます。 

 

 

 

8月11日には、山田選手を含め複数の主力選手を欠いている東京ヤクルトスワローズにもカード負け越しを記録した中日ドラゴンズ。打てない・守れない、その上バックグラウンドも問題が盛りだくさんでは…未来は明るくありません。

 

現在のチーム状況は、決して谷繁監督や選手の責任だけではないはず。監督・選手を支えるべきフロント陣営も、自らの姿勢を見直すタイミングにあるのではないでしょうか。チーム内の問題でもめているようでは、成績も付いてくるはずがありません。

 

しかし、フロント側が責任を取るイメージは湧きません。谷繁監督の解任はただの始まりに過ぎず、深い闇を抱えたチームはこのまま暗黒時代に突入する(すでに突入している)のではないかと、悲しい気持ちになってお酒が進むのでした。

 

頑張れ、ドラゴンズ…。